勉強をたくさんさせたがる親

勉強をたくさんさせても
子どもの24時間をどう使っていますか。
小学校低学年であれば朝7時に起床、8時に登校、夕方帰ってきて、宿題をして遊んで夕飯を食べ、テレビを見てお風呂に入って9時に就寝でしょうか。
高学年になれば就寝時間が10時、11時になるでしょう。
学童や習い事、塾があれば時間のやりくりも必要になります。
大人の朝活同様、少し早起きして塾の宿題をしたり、好きなことをする子もいるでしょう。
登校ぎりぎりまで寝ている子もいるでしょう。
私は遊ぶことも大事だと思っています。
特に友達と遊ぶことは、コミュニケーション能力を育て、社会性を身につける勉強になり、体力をつけます。
それ以外にもたくさんの学びがあります。
勉強も大事ですが、子どものときにしかできない遊びもたくさんしましょう。
鬼ごっこ、かくれんぼ、友達とサッカーやお絵描き、おしゃべりももちろんです。
何をするでもなく一緒にいて楽しいお友だちの存在も大切ですね。
1人でできる遊びも大事です。集中力が付き、自分を知る時間になります。
たくさん勉強をさせたがる保護者がいます。
教室でも「たくさん宿題を出してください」とおっしゃる保護者さまがいます。
私はできるだけお断りします。
そういう保護者さまは、たくさん宿題をする子どもが好きなのです。勉強が難しくなって宿題をたくさんできなくなると、塾をやめてしまいます。
頑張ってたくさん勉強をした子どもの努力に目が向きません。
どうしてもたくさん宿題をください、と言われると、上記の説明をします。
そして条件を出して宿題をお渡しします。条件は、生徒によって違います。
「ここまでは出します」、「これくらい時間がかかるようになったら、出しません」、などです。
以前、「たくさん宿題をください」というお父さまがいました。
「お友だちと遊ぶ時間がないのでは?」とお聞きすると、「友達とは遊びません」とのお返事でした。
一人遊びが好きなお子さんです。でも、その一人遊びも、早起きをしなければできない状態でした。
朝、お父さんと一緒にお勉強をする前に、捻出した時間です。小学1、2年生の子どもが、早起きをしなければ遊べない状態は、異常です。
子どもが提出した宿題には「パパ死ね」と落書きがあります。
何とかお父さまを説得して、通常の学習量に減らしました。
それ以来、「パパ死ね」はなくなりました。
「子どものため」と言いながら、親の自己満足になっていないか、くれぐれも注意してください。
子どもは、一人の人間です。親の持ち物ではありません。
人格も性格も違います。思い通りに育てようと思わないでください。
思い通りには育ちません。
もし思い通りに育っていたら、それは子どもにとって良くない状態かもしれません。
ご注意ください。

ポイント
- 遊ぶことは必要である。
- たくさん勉強すればいいというわけではない。
- 子どもは思い通りに育たないものだから、思い通りに育っている場合は要注意である。
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