子どもを産むということ

現代の子育てを取り巻く現実
子育てをするには難しい時代です。
女性は、働きながら出産し、子育てしながら働きます。
産休育休のうちに保育園を探して、第一子と第二子では保育園が違うこともあります。
毎朝、自転車で保育園をはしごして、汗だくで通勤電車に飛び乗ります。
保育園からのお迎え要請を気にしながら仕事をします。
職場に申し訳なく思いながら、時短勤務で保育園にお迎えに行きます。
小学校に入学しても、学童の小1の壁があります。
公立の学童に入れなければ、民間の学童しかありません。
近くに実家や親せき、子どもを頼める知人がいることは稀でしょう。
民間の学童は高額です。私の教室のそばの民間学童は、週5日で8万円ほどです。
参観日、保護者会、面談、運動会、発表会、PTAがあり、仕事を休むか半休を取って学校に行きます。
子どもが問題を起こすと学校から呼び出しです。
給食がない学校では、お弁当作りもあります。
これ以外にも子どもの具合が悪ければ仕事を休まなければなりません。
女性の負担と現実のバランス
仕事も家庭も大事にして、子どもの大学までの資金確保、自分たちの老後資金を貯め、そして親の介護です。
離婚するかもしれません。
女性が活躍する世の中は素晴らしいですが、妊娠・出産・授乳は女性にしかできません。
どうしても女性の負担が大きくなります。
結婚してもキャリアを捨ててまで子どもを欲しいとは思わないかもしれません。
そもそも結婚に価値を見出せない人もいるでしょう。
男性も、イクメン、育休取得が当たり前になってきて、プレッシャーを感じているかもしれません。
永らく不況が続き、給料も増えないのに物価は上がり続けます。
年金も払われないかもしれません。
少数の若者が高齢者を支えます。
今はそんな世の中です。
それでも子どもを産み育てようと思ってくれて、ありがとうございます。
この記事を読んでくださっている方は、子育てをしているか、子育てに興味を持っている方です。
感謝しかありません。
子育てに「正解」はない
子育ては大変な事業です。楽しいことばかりではありません。
それでも子どもを産もうと思ったのは、子どもが好きだから、幸せな家庭を築きたいから、ではないですか?
この文章を読んでいるということは、子どもの幸せを願ってのことではないですか?
願わくは、産んだ選択を後悔してほしくない。
「産まなければよかった」などと決して子どもに言わないでください。
子育ては勝ち負けではありません。
それぞれの幸せの尺度で測ればいいと思います。
それぞれの価値観で、幸せであればいいのです。
支援を待たず、自分の今を信じて
社会や政治、行政の仕事に不満がないわけではありません。
政治を、社会を動かすには時間がかかります。
社会に期待しても、子育ては「待ったなし」です。
高校の授業料の無償化を期待しているうちに、子どもが高校を卒業してしまった家庭はたくさんあります。
次の大学無償化を期待しても、さらに時間がかかるでしょう。
期待せずに働くしかありません。
皆さん、子育てに苦心しながらも幸せを感じる瞬間がたくさんあることでしょう。
そんな一瞬一瞬を重ねていきましょう。
あなたの子どもを育てることは、あなたにしかできない一大事業です。
子育てを振り返ったとき、楽しかったことがたくさん思い出されます。
その日を楽しみに、毎日を送りましょう。
先達たちがそうしてきたように。

ポイント
- 現代の子育ては、経済的・社会的負担が非常に大きく、女性への偏りも根強い。
- 子育てに正解や勝ち負けはなく、それぞれの価値観に沿った「幸せ」でよい。
- 社会に頼れない現状でも、日々の積み重ねと自身の姿勢が未来をつくる。
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