コミュニケーション能力

コミュニケーション能力と発達障害:親ができること
他人との適切な距離がとれることをコミュニケーション能力が高いというお話をしました。
では、発達障害のお子さんもコミュニケーション能力を高くすることはできるでしょうか。
ADHDであれば、小学校の高学年になると落ち着いてきます。
自閉症のお子さんも、出来ることが増えてきます。自閉症の生徒さんが毎日の学習で知能検査の結果が伸びて、療育手帳を返納しました。
目の前で変わっていくお子さんをたくさん見てきました。
子どもの可能性は、発達障害であろうと健常であろうと同じです。
ただし、特性は変わりません。目が合わない、一度で指示が通らない、落ち着かないなど、その子の障害の特性はなくなりません。
特性は、長じるにおよび、目立たなくはなりますが、落ち着いているように見えて、頭の中は多動という人はたくさんいます。まわりも気をつけるべきです。
療育は受けましょう。放課後デイサービスなど今は民間の療育施設も多くなり、選べるようになってきました。子どもの特性にあったところを選んでください。
発達障害はできないことにフォーカスされがちです。今の世の中を生きていく上では、できること、できないことで選別されてしまうからでしょう。できないことが悪いことではないはずなのですが、この社会はできる人を優遇しています。
少しでも自分の子どもをできる子にしたい、自分自身ですらできる人でありたいと思っていませんか。私も思っていました。
そう思っている間は、つらいことも、苦しいことも減りません。子どもの全部を認められてはじめて達観できるのだと思います。
「この子のここが素晴らしい」の先に「ここを大切に育てていこう」があり、だから子育てが楽しくなります。
子どもを一人の人と認めることで、親子の適切な距離ができます。
私がいなければこの子はダメなんだ、と思っていると密着して適度な距離が生まれません。
この適度な距離こそが人と人とのコミュニケーションを育みます。子どもを認めて信じてできた距離が、コミュニケーション能力を育てます。
親にできることは、見守ることです。親は合わせ鏡です。
子どもにかける声一つで親子関係は変わります。ご相談ください。

ポイント
- 発達障害(ADHD)や自閉症の子ども(小学生)も成長し、できることが増えていく
- 親が子どもを「できる・できない」で評価せず、その子の良さを認めることが大切
- 適切な距離を持つことが、コミュニケーション能力を育む
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