発達障害と社会生活の困難:日常生活と支援

発達検査は受けるべき?
あなたのお子さんは大丈夫ですか?
前述のように、発達障害は社会生活に困難が発生します。
この困難に対処するためには、発達障害をみとめ行政や保育園、幼稚園、学校、実家、友人に理解をしてもらい、支援を得ることが必要です。
幼稚園、保育園、学校から検査を勧められることもあります。
それは、加配の先生がつくなど支援ができるためです。
逆に言えば、発達障害であっても今現在、社会生活に困難が発生していないのであれば問題はない、ということです。
ただし、問題はないと見えても、本人は困っている場合もあるので要注意です。
支援を受けるということ
社会生活に困難が発生していない状況とは、どんな感じでしょう。
お子さんが学校で授業についていける、教室で授業中座っていられる、お友だちと仲良く楽しく過ごせる、行き渋りがない、こんな感じでしょうか。
お友だちや先生の立場から見てみましょう。
教科書を忘れているから見せてあげる、何をすればいいのかわからないようなので教えてあげる、急にわからないことを言ってくるのを聞いてあげる、朝一緒に登校してあげる、よりよく支援するために教壇のそばの席にする、しっかりした生徒を隣の席にする。
立場が違うと見えてきますね。
楽しい学校生活を送るためには、支援が必要です。
インクルーシブ教育ですから、クラスに支援が必要な子がいるのが前提です。
お互い助け合うことが大切だと思います。
健常なお子さんにとっても同じことが言えます。
目が悪ければ黒板が見える前の席にしてもらえばいいですし、風邪をひいているお子さんは、体育の授業は見学すればいいですよね。
発達障害であれ、グレーゾーンであれ、健常であれ、周りの理解があれば、生活は楽に楽しくなります。
発達検査と支援
よく「うちの子は発達障害ですか?」と聞かれます。
私は必ず「心配なら検査に行ってください」とお答えします。
検査に行って何もなければ安心しますし、発達障害であれば脳機能の問題であり、これまでの子育てのせいではないとわかり、保護者さまは安心します。
どちらにしても、次のステップに進めます。
必要と言われれば療育に通ってください。
脳の機能の発達には期限があります。
必要な時期に必要な療育を受けるためにも、発達検査をお勧めします。
私の教室に通ってくれるお子さんたちは、保護者さまから愛情を注がれ見守られています。
だからこそ、保護者さまはお子さんの発達が心配になるのでしょう。
一番心配すべきは、虐待をうけているお子さんです。
親との愛着を結べなければその後の心の成長に、必要な栄養を与えられなければ体の成長に問題が生じます。
発達障害に気づくのも遅れるでしょう。
少なからず、不登校、ひきこもり、非行など問題行動に発展します。もちろん、立派に成長するお子さんもたくさんいらっしゃいます。
すべての子どもが幸せに、と願います。
そのために、何ができるのか考えていきます。

ポイント
- 必要な支援を受けるために、発達相談、発達検査を受ける。
- 支援を受けることで、子どもの生活が楽になる。
- 脳の機能の発達には期限があるので、適切な時期に適切な療育を受ける。
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